今回は私にとって、特に印象的だった授業について記載して行きたいと考えています。正直言うと、印象に残っている授業を一つに絞ることは非常に難しく、幾つかある(Sheena IyengarのThink Biggerや、Jorge GuzmanのEntrepreneurial Strategyなど)のですが…、今回は「Foundations of Entrepreneurship」に絞って、書いていきたいと思います!
この授業を受講したのは、最初の学期(Fall Term)であり、私はEMBA(Executive MBA)の授業を土曜日に受講していました。通常のRegular MBAと異なる教授、異なる生徒層(NYにオフィスを構える大企業のエグゼクティブ候補が社費派遣で来ることが多い)とチームを組成して起業アイディアを考えるため、その意味でも面白かったのですが、教授と授業内容が私にとっては最高に良かった(フィットしていた)です。
① Ikigai(生き甲斐)教授について
本ページの写真にも記載しているのですが、Murray Low教授がこの授業を教えていました。この教授はColumbiaのColumbia Entrepreneurship Programの創設メンバーであり、大変長くColumbia/ NYのコミュニティに属している、経験豊かな教授です。
彼曰く、Entrepreneurshipは生き甲斐に通ずる(彼も本ブログの写真の通り、「生き甲斐」シャツを着ていましたw)と、一番最初の授業で説明し、私達に対し、その真意を伝えてきました。
『山あり谷あり、苦しい経験も多々ある起業家人生にとって、生き甲斐、つまり「お金を貰わなくてもやりたい(成し遂げたい)ほどパッションを持つことができる、そしてあなたにしかできず、周囲から必要とされること」を見つけることが大事』
勿論、これは起業に限らず、働くうえで本当に重要な観点だと感じましたし、人によって様々な生き甲斐が存在するため、一概に何をもって正解とするかは非常に難しい点です。
「Ikigai」という彼が授業の一番最初に見せたスライドをこのブログページに掲載していますが、最初このスライドが掲示されたとき、完全に私は意味が分からず、必死に自分が知らない英単語の意味を考えていました(笑)
授業を取っていた生徒の中で私が唯一の日本人であったため、先生がニヤニヤしながら、「生き甲斐って何だ?日本人だから分かるだろ?是非答えを教えてくれ」と聞いてきたとき、簡単な単語でありながら今まで深くは考えて来なかった自分自身に気付くとともに、自分の生き甲斐を様々な刺激を受けながら改めて見つける(確認する)猶予期間が、MBAなのかもな、と感じていました。(私はその時、自分の根源的なパッションというありきたりな言葉しか返せませんでしたが、考えれば考える程、深い言葉であるなと思います)
② 授業の内容について
この授業の面白い点は、実際にニューヨークに在住するFounderが実際にゲストとしてクラスに来訪し、ケースの種明かしをしてくれる点にあります。起業家が来ることもあれば、起業家とVenture Capitalistが同時に出演し、調達時の種明かしをしてくれることもあります。Founderとして、0-1が得意な人、1-100が得意な人、数多くのゲストスピーカーが着ていましたが、ケース(机上の学び)に留まらない、リアルな裏側について、ケースに関連するゲストスピーカーの口から語られるのは非常に刺激的で、Columbia Case worksという独自のケースを教授自身が書いているからこそ、実現できるCBSの強みであるな、と感じています。
例えば、この授業で取り上げられたケースである、「BuildingWatch」では、実際のFounder2名とVenture Capitalistが来て話をしましたし、「Vetinsurance: Medical Insurance for Your Pet」では、Canadaで創業し、USでビジネスを拡大し最終的には上場までしている会社の社長が、授業のために時間を割いて出演をし、種明かしをしてくれました。
Theory to Practiceというのは、Columbia Business Schoolのコンセプトの一つではありますが、この授業は正にそれを体現する、私にとっては大きな学びとなった授業でした。他の授業も含め、具体的な内容や体験について気になる方は、是非本サイトより、Coffee Chatをご依頼ください!
引き続きよろしくお願いいたします。
Class of 2024, 山崎(金融、私費)
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<今後執筆予定のブログ記事>
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